サッカーにおける創傷
サッカーにおける創傷
転倒による地面との接触、相手とのコンタクトにより発生することが多いです。
汚染、出血、深さの具合により異なるため、現場での確認と応急処置が大切です。
よくある創傷について、例をあげます。
1)四肢の創傷
- 他の選手との接触による転倒時の挫傷(打撲した皮膚がいたんで血がにじむ)
- 下肢にスパイクが入って小さな傷や裂創(ポイントが当たって皮膚が裂ける)
- スライディングによる膝や大腿の擦過傷(皮膚の表面が擦れる)
まずは水道水で、創傷とその周囲を洗い、土砂を流します。
その後、ガーゼ・タオルで圧迫して止血します。
大きな創傷で圧迫止血が難しそうでも、腕や脚をしばることは原則行いません。
土砂が取りのぞけない場合、圧迫による止血ができない場合、明らかに創が開いている場合には、局所麻酔を行った上での治療が必要となることがあり医療機関を受診します。
あわてて救急車呼ぶことはせず、周囲の方と相談し近隣の医療機関を探しましょう。
2)ヘディングの競り合いによる顔面・頭部の出血について
まずは脳震盪や顔面の骨折など早めに医療機関受診を必要とする外力の大きいケガではないことを確認した上で、創傷を確認します。
創傷の大きさのわりに出血が多く感じますが、四肢同様にガーゼやタオルで数分圧迫すれば止血されることが多いです。
その後、止血されているかどうかを確認し、しっかり止血がされていない場合や、止血されていても創がはっきりと開いているように見える場合には、医療機関を受診しましょう。
ワンポイント:自分でできる創傷の管理
医療機関を受診するほどひどくなければ、自身で創傷の経過を見ることが可能です。
- 洗い流して創傷がきれいになれば、消毒は必要ではありません。
- ガーゼは、創傷からの浸出液(白血球や体液成分からなり創傷の治りを良くするもの)を吸収してしまい、創傷が乾燥して乾燥して治癒が遅れることがありますので、止血が確認できるまでの使用とします。
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その後、ドラッグストアなどで売られている「湿潤療法用の絆創膏」「ハイドロコロイド絆創膏」といった保護材を使用し1~2週間継続すればきれいに治っていきます。
各社HPには多くの情報がありますので参考に使用してください。
なお、頭皮については治りが早い部位ですので、止血されていれば保護材は使わなくても良く、洗髪による刺激を少なくして経過をみることが可能です。
創傷への対応に関する注意点
血液・体液には、未知のものも含めてウイルスなどが含まれる可能性があります。他人の血液はできれば触れないようにし、触れたあとは石鹸を用いて手を洗いましょう。